こんにちは,マツロウです.
この記事では,マラソンをはじめとた長距離ロードレースのフライングについて考えてみます.
普通の市民ランナーにとって”競技(記録)”としてはあまり関係のない話ですが,”安全面”という観点からは知っておいて損はないかもしれません.
長距離ロードレースにもフライングはある
そもそも,なぜフライングに興味を持ったかと言うとJAAF(日本陸連)から下記のような記事が流れてきたからです.
要約すると,下記のとおりです.
- クラウチングスタートの短距離種目はフライング規則が厳密に適用される.
(号砲・合図の後0.1秒以内に身体が動いた場合はフライングと判定される.) - スタンディングスタートの中距離種目以上では厳密な規則適用は求められていない.
(通常は”ふらつき”と判定され,失格ではなくスタートやり直しで済ませる.世界陸上で前例あり.) - 市民マラソン等では競技者が多く,将棋倒しなどの事故の恐れがありスタートやり直しは現実的でない.
- 市民マラソン等ではフライングの影響は軽微であるとして,通常はレース成立とする.
- ただし故意かつ悪質な場合は失格やイエローカード,口頭注意の処分が理論上はあり得る.
- マラソン等の特に長い距離では1,2秒の先行は利益にならない場合が多く処分を課さないことが多い.
厳密に言うとスタンディングスタートであっても,0.1秒以内に身体を動かしてしまうとフライングというルールは同じなのですね.知らなかった.(汗)ただ,スタンディングだと厳密に身体を静止させるのも難しいし判定も困難だから,エリート大会レベルでも失格までにはせずに再スタートで仕切り直し.
さらに市民大会になるとカオスだから,「身体が動いた」どころではなくて「1,2秒早くスタートラインを超えちゃった」レベルでもお咎めなしのことが多いよ,ということですね.
市民大会レベルだと身体を暖めるために軽くジャンプしたり,足踏みしたり,体を擦ったり,あるいは隣の人とおしゃべりしたりなど普通の状況ですから厳密に言うとほぼすべてのランナーがフライングです.(笑)
でも,「公認大会であってもそんな野暮なことは言わないよ」,と.
市民大会は『安全』の重要性が飛び抜けて高い
エリート大会は『安全』もそうですが『公正』もかなり重要な位置を占め,その両立が求めらる.だからこそ,人数と競技者のレベルを絞って,管理ができるようにする.
一方で市民大会ではそれが出来ないから(人数も多ければ競技者のレベルもばらばら),『公正』はエリート大会ほど求めずに『安全』を最優先することを求められるのだと思います.
少なくても数千人のランナーが参加する市民大会では競技を止めることすら大きなリスクなので,『安全』を優先してルール運用側の裁量を拡大しフライングのお目溢し幅も柔軟にしているのですね.その点,あくまでも裁量でお目溢ししてもらっているだけだと競技者は理解しておく必要がありそうです.
長距離でフライングによる不正利益はないのか?
JAAF(日本陸連)の記事では,マラソンなどの特に長距離の種目では”1,2秒のフライングでも利益にならない事が多い”とありますが,本当でしょうか?
タイム的にはそうでしょう.市民大会で世界記録や日本記録が出る可能性は限りなく低いので1, 2秒のタイムが問題になる可能性は低そうです.他の形で利益を得る可能性はないのでしょうか?
マツロウが少し可能性を考えるのは,”ポジショニング”です.市民アスリートと呼べるようなランナーさんのブログを見ていると,順位を争うようなランナーは集団での位置取りなどを細かく考えながらレースをされているようです.風除けや心理的な駆け引きとして.
そうするとフライングをすることで,序盤の位置取りをしやすくするという利益も考えられなくもない.それでも長い競技時間のうちのほんの一部ということで,そこまでのことではないのでしょうか? マツロウはそのレベルにないので,わかりません.
スタート一つをとっても運営は大変,ランナーも自覚が必要
JAAF(日本陸連)の元記事は,ランナーではなく大会運営者を主な対象として出されています.こうした記事が出されるということは,大会運営にあたってフライングに関わるインシデントやルール運用に対する迷い・葛藤があることが推察されます.
場合によってはランナーからの苦情などにも対応しているのかもしれません.
こうした裏側を一端でも垣間見るに,普通に運営するだけでも大変です.よくよく考えるとスタート整列という群衆を故意に作って,それを急にスタートさせるのですから運営面からすると一番気を遣うポイントかも知れません.
我々ランナー側も(たとえ前方スタートのシリアスランナーでなくとも),大会の『安全』や『公正』をともに作り上げているメンバー(参加者)の一員であることを自覚して行動したいですね.斜行や走路変更,集団とのペース差などランナー側の自覚と行動でリスクを減らすことができるはずです.
ランナー側が”また参加したい”と思えるような大会を求めるように,”また来てほしい”と思われるランナーでありたいと思います.
この記事はここまでです.
お読みいただきありがとうございました.また,次の記事でお目にかかりましょう.
皆様の充実したランニングライフを願って.
|マツロウ
