さて,再び物騒なタイトルで始めてしまいましたがこの記事では,『SUPER MARIO BROS. 40TH 京都マラソン2026』の募集での出来事について,運営の釈明記事がでてきましたのでこれを再度考えたいと思います.

マツロウはこの騒動で不利益を被った側ですので,運営に批判的な記事になりますがそれは仕方がないとのことで.(笑)

週間女性PRIMEの記事

2025年11月8日に,週刊女性PRIMEから京都マラソン2026の運営に批判が出ているとの記事が出ました.記事のリンクと概要を下に記します.

記事の要約
  • 『京都マラソン 2026』運営に対して,ランナー募集に関する批判がネット上で続出している.
  • 批判の内容は,11月5日に発表されたランナー追加募集の方法が”先着順”であること.
  • ランナー募集に関する事情について,京都マラソン実行委員会事務局に問い合わせた.
    • エントリー期間延長の”主な”理由は海外ランナー枠の定員未達.
    • 延長前後のエントリーで抽選の優劣はつけていない.理由は公正を保つため.
    • 追加募集が先着順であるのは他大会への影響や運営スケジュールを考慮してのこと.
    • 今回の問題はしっかり反省し,次の大会に活かしていきたい.

いろいろとツッコミどころが….(苦笑) Yahoo!ニュースでも記事が公開されていて,こちらはコメント欄付きで皆さんのコメントも拝見させていただきました.記事の内容とは無関係の批判(エイドがしょぼいとか,エントリー費が高いのに参加記念グッズが別売とか,コースに坂が多いとか)もありましたが,運営の傲慢さを突く鋭い指摘もあって面白かったです.(笑) 皆さんイロイロ思うところがあるのですね.そりゃそうか.

でも,記事で触れていなかったからか任天堂の冠協賛との関連を指摘する声は少なかったですね.なんなら記事は不満のガス抜きをしつつも任天堂に苦情がいかないようにミスリード(といっていいかな?)しようとしている意図を疑ってしまう.うがった見方かな?(笑)

釈明を素直に受け取ることは出来ない

さて,運営側も釈明を出したということはそれなりに批判が出ている認識があるのでしょう.そして,メディアの質問に対してという形ではあるにせよ釈明を出したということは批判への”回答”ということでしょうから,その回答をマツロウがどう受け取ったかを記しておきます.

見出しに書いてしまっていますが,「素直に受け取ることは出来ない.」ですね.(笑)

運営の釈明はミスリードを誘うレトリック?

まず,募集期間延長に対する運営の釈明です.

 そもそもなぜエントリーを延期する必要があったのか。京都マラソン実行委員会事務局に問い合わせてみると、
「海外ランナーの枠が定員を大きく下回っていたことが1番の理由になります。運営の都合で恐縮なのですが、マラソン一般枠の16,000人の中に海外ランナーの枠が4,000人ほどあり、一般枠と海外枠は切り離して募集していないのです。
 ですので、海外ランナーの応募を増やすには一般ランナーの募集期間を延ばすしかなかったということになります」(京都マラソン実行委員会事務局、以下同)

京都マラソン、大会運営に振り回された応募者が激怒「ランナーをバカにしてるのか」事務局が答えた“裏側事情”(2ページ目) | 週刊女性PRIME


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1段落から2段落への論理展開がいまいち理解出来ないです.1段落は「一般ランナーの募集期間を延ばすしかなかった」のか説明になってないです.なぜ,「ですので」でつなげると思ったのか.ちょっとついて行けない.

“当初の募集期間で応募を締めて当選者を出した後,追加募集を出す”ではなく,”募集期間を延長して抽選日をずらす”という選択をしたか説明してほしいのですが…. 記者とのやりとりの論点がそこではなかった?

そもそも別枠で管理をしているのに,海外枠だけの追加募集が出来ないなんてそんな馬鹿な話はないでしょう.当然,予定人数未達の海外枠は全員出走権確保したのでしょう.抽選となった日本人枠とは別の処理手順を踏んでいるはず.

どうなのコレ? 言い訳が幼稚すぎない?

「(前略)…、一般枠と海外枠は切り離して募集していないのです。」というところがミソで,「しなかった,したくなかった」を「できなかった」と受け取らせたいレトリックでは?

というか,どの大会でも未入金などによる一定数の追加募集は不可避,というか想定内のはず.『京都マラソン』でも例年追加募集あるいは追加当選を出しているし,今年は実際に募集期間を延長していて追加募集までしていることから考えても,募集スケジュールのデッドラインが内部で2重,3重に設定されているのは明らかです.

そんな中で予定していた期間で募集を区切るという選択肢をとれなかった道理はないと思います.なので,国内一般枠の募集期間を延ばさざるを得なかったというのは無理がある.積極的に延ばしたかった理由があると解釈するのが自然です.

というか,原因となったはずの海外枠は結局どうなったんでしょう?期間延長で埋まったのでしょうか?それとも日本人枠に解放した?

推察ですが…

海外枠は4,000人で応募2,386人.(京都市発表) ということは1,600人程の未達.11月9日からの追加募集の枠が2,000人とのアナウンス(公式HP)です.2,000人は未入金の人数としては多い気がします.どうなんでしょう? 結局,海外枠の未達分は追加募集枠に振り分けられた可能性が高いのでは?

そして個人的に,「舐めてんのか?」と思った釈明が下記.

 追加募集が先着順である理由については、
「1つは募集期間を延ばしてしまうと、同時期に開催しているほかの大会に影響が出てしまうということ。もうひとつは、運営のスケジュール都合がギリギリのため、先着順で早めに決定したほうがよいと判断したことです。

京都マラソン、大会運営に振り回された応募者が激怒「ランナーをバカにしてるのか」事務局が答えた“裏側事情”(2ページ目) | 週刊女性PRIME

追加募集を先着順にしたことは正直,「やっぱりそうか」と思いました.「やっちまったなぁ」とも(笑)

現状,既に出走意思のない応募者もかなりの数いると思います.マツロウも落選した時点で2月のレースを『高知龍馬マラソン 2026』に組み替えてありますから,『SUPER MARIO BROS. 40TH 京都マラソン 2026』の出走権はもういらないです.

延長前エントリー者からの抽選にするとこうしたエントリー者を当選にしてしまい,未入金になって枠が埋まらない.その枠を埋めるために再追加募集が必要なる.コストやスケジュール,スポンサーへの体裁,影響するエントリー者の数(炎上する潜在的リスク)などを考えると落選者のみの先着順になったと.

先着順にしておけばその時点で出走意思のある応募者のみになりますし,追加募集は落選者に絞っているので落とし所だと思ったのでしょう.でも,当初期間内にエントリーして今でも出走の意思があるランナーからすれば”延長前のエントリー者を優先しろよ”と普通は思います.

そういう感情というか道理が運営側にいるとわからないのでしょう.そういう意味では,今回の追加募集の対応は悪手だと思います.運営は落ち度があるとは思ってないでしょうから,なぜ悪手なのかも理解してないと思いますが.

こういうときはコスト度外視でリカバーを優先するのが定石ですが,『京都マラソン』はそうした方法は取らなかったと.代わりに失うのは信用ですけどね.

それよりもムカつくのは,「同時期に開催しているほかの大会に影響がでてしまうということ。」との発言.

何様だよ.(怒)

そもそも,募集期間を勝手に延長してランナーと他大会に迷惑をかけたのは誰ですか? 他者をダシにして,自分を正当化する.こんなことをヌケヌケと言える神経がわかりません.

よくこんなコメントを正式に出す気になりましたね.だれかチェックして止めてあげて.(泣)

謝罪・反省しているようでしていない

さらに,運営は下のようにまとめています.

運営としてはトラブルがなく、皆さんに納得いただけるように、細心の注意を払わないといけないことを改めて感じております。今回の問題はしっかり反省し、次の大会に活かしていきますので、ご理解をいただけましたら幸いでございます」

京都マラソン、大会運営に振り回された応募者が激怒「ランナーをバカにしてるのか」事務局が答えた“裏側事情”(2ページ目) | 週刊女性PRIME

本当に何もわかってないな~.こっちからしたら,次回なんかないですけど?

そもそも,”恐縮”とか”反省”という言葉を使っていますが,ランナー募集のゴタゴタで迷惑を被った人がいることに対して,なんの謝罪も説明もしていない.落ち度はないので謝罪は必要ないという判断でしょう.

「今回の問題はしっかり反省し,」とか言ってますけど,現時点で反省をしているわけではなく,今後するかもしれないという程度の話でしょう.斜に構え過ぎかな?(笑)

しかも,週刊女性PRIMEに出たような釈明は『SUPER MARIO BROS. 40TH 京都マラソン 2026』の公式HPのどこを見ても掲載していない.

説明,釈明は公式にしないけど理解はしてほしい.

はっきりいいます.理解不能です.

しかも,「改めて」とか入れるあたり.”ちゃんと考えていたんですよ”というパフォーマンス.

小癪な.

募集延長に関しては説明どころか抽選日延期の連絡もしてこないくせに,追加募集の案内だけはしつこいぐらいに寄越す.こうした姿勢も本当に腹が立つ.

週刊女性PRIMEの記事もズレている

ちなみにちょっと笑ったのは,週刊女性PRIMEの記事の論調.”追加募集の方法が先着順であることに批判が集まっている”という論調ですが….

いや,最大の問題はそこではないでしょう.(笑) それは最初の失態を起点にした,二次的なもの. もちろんそういう声もあるでしょうが….

やっぱり根本である募集延長の問題に手を突っ込まないのは,任天堂への忖度なのでは?

任天堂の影響という疑念は拭えない

こうした記事の論調や実行委員会の理解不能な釈明を見るにつけ,任天堂の影響があったことをより強く疑ってしまいます.もちろん,本当のところはどうかわかりませんが.

そもそも,マラソンというスポーツを任天堂がサポートしたいと思っているかも甚だ怪しい.冠協賛に入るタイミングといい(遅い),任天堂は本当に『京都マラソン』というスポーツ大会をサポートしたいのかな?

ただ単に,”SUPER MARIO BROS. 40TH”という年だったからビッグイベントを探していた,という感じに見えますが.来年以降も協賛するのですかね?

各地のマラソン大会を見ていると会社・団体の規模にかかわらず,長年じっくりと協賛してくれるスポンサーがいるものです.こうした企業には本当に感謝しかないです.というか,こうした会社・団体に支援してもらってこその大会です.

ランナーはそこにお邪魔させてもらっている.

『京都マラソン』も本当はそうした大会なのでしょうけど….もう素直には信じられないです.ごめんなさい.

これまで長年協賛してきたスポンサーが不憫です.余計なお世話だけど

来年以降も定員確保は安泰だろうから運営側はどうでもいい

ということに尽きると思います.結局.

マツロウもそう思います.(笑) 「どうでもいい」ではなく,「定員確保は安泰」の部分です. 『京都マラソン』は来年以降も人気大会として存在し続ける.

まあ,それでいいと思います.マツロウはエントリーしませんけどね.

他のランナーの反応

XやThreadsなどでは本件に対する呪詛の念が渦巻いていますがそうした反応は一旦おいておいて,「やっぱりそう思うよね」と共感した方の記事をリンクしておきます.

“はろるど”さんはサービス・リカバリーの専門知識をお持ちのようで,理路整然とした指摘が痛快です.

“パパスタブログ”さんも整然とした書き口の中に,怒りと悲しみが見て取れて共感できます.実行委員会に質問状を送付されており内容も公開されています.『京都マラソン』へのアイがありますね.

私も思い入れのある『国宝松江城マラソン』や『鳥取マラソン』が同様の対応をしたら,ここまでできるか? と考えさせられる,素晴らしい行動力です.マツロウは『京都マラソン』に思い入れはないので,そこまではしませんよ.

みなさん,書いてあることがほぼ同じで….そらそうだよね.

あ.一方で,「落選した腹いせだろ.ごちゃごちゃ言って,大会に水を差すな」という意見もあります.確かに,そう思う気持ちもわからなくもない.でも,この腹立たしさは巻き込まれてみないとわからないし,飲み込んでおけるような類のものでもないです.

“パパスタブログ”さんは,「当選者まで不幸にするコミュニティ破壊」と表現されてましたが,本当にそのとおり.

マツロウ

皆さんの反応を見ていると怒りを通り越して,悲しくなってしまいます.

私も本当は罵詈雑言をこの場でぶち撒けたいぐらいです.でも皆,それを押し殺して冷静さと論理性を失わないようにしてるんですよね.

『京都マラソン』運営と任天堂はそのことを理解しているのかな?(遠い目)

京都マラソン運営からの公式声明が出される ※2025.11.13追記

本件に関して,京都マラソンの運営事務局から公式のコメントがHP上に掲載されました.

基本的には週刊女性PRIMEに掲載された内容を踏襲しており,上で指摘したような釈明に関する微妙な点は説明されないままになっています.釈明の論理が崩壊しとる.

釈明は筋の通ったものではなく,『次回以降の大会運営に反映してまいりたいと考えています。』の繰り返しで内容は評価に値しないです.気持ちのない同じフレーズの繰り返しで不愉快ですね.

というか,『延長発表時点で抽選は確定していたから事務局に非はない』と言いたいだけ.

もはやどうでもいいです.この声明で『京都』に対する興味が取り戻されることはないし,来年以降はエントリーしないという気持ちが変わることはありません.

『京都』ブランドでなんだかんだで運営は安泰でしょうから,お好きになさればいいと思います.

さて,本件はコレでオシマイかな.


この記事はここまでです.
お読みいただきありがとうございました.また,次の記事でお目にかかりましょう.

皆様の充実したランニングライフを願って.
|マツロウ