このページでは,2025年10月19日に開催された『萩・石見空港マラソン全国大会』 ハーフマラソンの部の参加記録をご紹介します.
『出走記① -タイム編』の続きです.このページでは,走りながら感じたことや気になったことなどタイムとは少し異なる面から,レースを振り返りたいと思います.
第18回 萩・石見空港マラソン全国大会(2025) 出走記一覧
- 出走記① -タイム編
レースの公式記録とラップタイムなど.レースをどのように進めたかを数字の面から振り返ります.
- 出走記② -徒然編 前編
レースを時系列を追って振り返ります.メインはレース中の感情の動きやレース/コースの状況をマツロウの主観で振り返ります.
レースの記憶
- 会場入り
今大会は日帰りでの参加です.レーススタートは12時で受付レスなので,余裕があります.自宅を6:30頃に出発し,車内で朝食のおにぎりやパンをつまみながら一路,益田市を目指します.道中は山陰道が整備されてきたため,快適に進むことが出来ました.
会場付近の高津学校給食センターの駐車場に着いたのは9:50頃.駐車場は5割ほど埋まっていました.駐車場からは,歩いてスタート会場の万葉公園まで向かいます.ゆっくり歩いて,20分ほど.スタート会場まではコース序盤の下りを逆走しますので,ずっと上り坂.すでにいい運動です.(笑)

- 準備~スタートライン整列
マツロウはアップはほとんどしない派なので,ゆっくりと着替えてエナジーゼリーを飲んで荷物を預けます.更衣室は仮設テントでそこまで広くないです.時間によっては混むかもしれませんが,入口でボランティアの学生さんが『10分程度でお願いします』と声がけをしているので,回転は早いと思います.
この大会では荷物とは別に,貴重品預かりもしてくれるところが嬉しいポイント.荷物も貴重品も手際よく進めていただきました.
トイレは公園の常設トイレと仮設トイレを使用する形になります.仮設トイレは更衣用テントの付近と,会場の最奥部の公園駐車場に設置されています.公園駐車場に設置されている方が圧倒的に数が多いのですが,会場の最奥部にあり利用者が少なかったです.
トイレに関して言えば,立て看板で表示はあったものの男性用と女性用の区別がわかりにくかったので,それぞれのトイレのドアに表示するなどして明確にしたほうが女性は安心だと思いました.実際に女性用に間違えて入った男性がいました.
あと欲を言えば,洋式の仮設トイレもあると助かります.洋式の仮設トイレの調達が難しいのかもしれませんが….実は今回もお腹の調子が悪くて,少し大変でした…

- ~スタートライン
今大会,マツロウは申告時間1:30:00,スタートは3組です.前すぎる(焦) 周囲の人の雰囲気に圧倒されて,端の方に自信なさそうに並びました(笑)
それにしても,前方組になるとシューズのバリエーションが少ない(驚) 体感ですが,7割ぐらいの方がASICS,2割がadidas,1割がNikeという感じでした.圧倒的にASICSのシェアが高い.しかもほぼメタスピード.Nike一択時代はどこへやらですね.後方組でよく見るOnやHOKAは全くと行っていいほど見ませんでしたし,Nikeの着用率も思っていた以上に低い.
そういうマツロウはZoomfly6での参戦でした.Zoomfly6は陸連規定外のシューズですが,大目に見てください.表彰台とも無縁ですし,陸連登録もしていないですから.
さて,セレモニーもつつがなくお終わり,いよいよスタートの瞬間です! と思いきや,アナウンスが…
『空港滑走路の準備の都合で,スタートが遅れます.』とのこと.昨年も似たようなことがありましたが,その時は2,3分だったと思います.今年も数分かと思いきや,5分,10分と時間が経っていきます.こまめにアナウンスがありますので,状況がわからずに待たされるというわけでもなく,トラブル時の運営としてはランナー目線だったと思います.
結局,15分ほど待ったところで,トイレや給水の時間が設けられました.スタート列横のフィニッシュ後のエイドに水が準備され,自由に飲むことが出来ましたので大変助かりました.最終的に空港からGo判断が出たのが12時30分頃で,スタートは12時37分となりました.
空港制限エリアの保安管理が一層厳しくなっていく中で滑走路ランを続けることの難しさ,関係者の皆さんの苦労が偲ばれます.本当にありがとうございます.この大会もいつまで滑走路をコースとして使用できるかわかりませんが,できる限り長く続けていただけると嬉しい限りです.

- ~5km
ようやく,スタートの号砲です.
予想通り,皆さんものすごい勢いでスタートダッシュを決めていらっしゃる.推定ですけど,集団の速度で4’00″/kmを切るようなペースだったのでは?待たされた分だけ,エネルギー放出があったのかもしれません(笑) 5組あるいは6組ぐらいまでのほぼ全員に抜かされたと思います.(笑)
2km地点手前から空港までの3kmは一転して上り.下った分をほぼ上り返します.流石に皆さん走力があって,ペースを落とさずに走ってますね.素晴らしい.(拍手)マツロウも練習して見習います.
でもこのあたりで,右足首に痛みを感じます.違和感を超えて痛みになりだすぐらいの微妙な痛みなのですが,何度確認しても痛い.とはいえペースを落とすほどでもないし,体が温まれば痛みが引くことを期待して走り続けます.
上りきったさきはこのコース最大の目玉,『滑走路ラン』のご褒美です.萩・石見空港は丘の上に立地し,周りに障害となるような建物等もないので,周りの景色の抜け感は抜群です.普段は対地入り禁止のエプロンや滑走路を走ります.保安上の理由から空港エリアでのスマホ等のポーチからの取出しは禁止ですので,写真を撮れないのは残念ですがそこはしょうがない.
滑走路のタイヤ痕や灯火類を眺めながら走るのは航空ファンとしては喜びひとしおですね.とはいえ,ランナー的には滑走路の強風が辛い(苦笑)
滑走路を折り返して,少し進めば5km地点.およそ1/4が終わったことになります.- ~10km
滑走路からエプロンへ戻り,つかの間の空港ランもオシマイです.昨年はこのあたりで10km部門のトップ集団に追い抜かれました.今年は滑走路からエプロンに戻ってきたあたりで,12km部門の先頭集団とすれ違います.去年からの成長を感じます.ちなみに2024年までの10km部門は,2025年から10km部門に変更になっています.
彼らはこれから滑走路を走って戻ってきます.そして,ハーフと12kmではこの先でコースが分岐しますので,このままのペースで行けば追い抜かれることは無さそうです.密かに温めておいて目標を達成できそうです.(笑)
空港を出ると,すぐに第1エイドです. ここのところ涼しくなったとは言え,真冬のレースに比べると気温は高めで発汗量も多いです.各エイドでしっかりと給水を受けておきます.ところが,去年以上に給水がうまくいかない.紙コップを受取り,飲もうとするものの口からこぼれ落ちていきます.
よく考えてみたら,4’30″ぐらいのペースで水を飲む練習をしていませんでした.(焦) この後の各エイドでも,紙コップをつぶしてみたり,イロイロやってみましたがこぼす量のほうが多かった気がします.すみません
さらに給水することで,苦しい呼吸が更に苦しくなる.特に上りのあとや,上りが控えているようなエイドではより苦しかったです.今年に入ってからは夏場でも給水無しで練習を乗り切れていたので,油断しました.そう言えば去年はレースも見据えて走りながら水を飲む練習をしていました.今年もこれ以降のランでは,飲水練習を取り入れたほうが良さそうです.
コースの方は空港以降はアップダウンの繰り返しで平坦な区間はほぼありません.マツロウの練習コースはほぼ平地ですから脚の残量が気になります.でも,今は考えても仕方がないのでちょっと息があがる程度のペースを維持して進みます.
10km地点に到達.ここまでは順調,順調.- ~15km
11km地点からは1kmの距離で40m弱の上りです.しかもカーブが連続した木立の中を進むので,頂上がわからない.これで終わりかと思ってカーブを曲がるとまだ続いている.これを2,3回繰り返してようやく頂上.まだ脚は残っているのですが,精神的に疲れる.
個人的にはこのコースの精神的な難所はの11km付近の上りです.ただし,上りきってしまえばその後は下りとフラットなコースがしばらく続きますから,我慢のしどころです.
それにしても,ランナーは色々なタイプがいますね.上りが得意な人,下りが速い人,アップダウンにとらわれずにペースを刻むのが上手い人.音楽を聞きながら走る人,そうではない人.普段は一人で走ることが多いですから,大会に出るとランニングスタイルの勉強になって,楽しいです.
さて,最序盤で感じていた足の痛みですが,このあたりまでずっと続いていました.特に下りの区間で顕著になる.スタートまちで胡座をかいて座ってたせいかな,とか考えますがとりあえず我慢できる程度だったので我慢していました.
この11km以降は少しずつ痛みが引いていき,いつの間にか感じなくなっていました.ヨカッタ,ヨカッタ.今回は幸運でした.
15km地点に到達.フィニッシュラインまで6kmちょい.3/4近くが終わりました.- ~FINISH
15km以降ははラスト2kmの上り区間までは下り基調でペースメイクしやすいです.と言ってもちょこちょこアップダウンがあって疲れも溜まってくるのでそこまで余裕はないです.(苦笑)
マツロウは実はこのちょっとした上りが苦手です.どういうペースメイクをしていいのか掴めない.明確な上りだと覚悟を決めていけるのですが,ちょっとした上りだといつの間にか脚と呼吸が追い込まれてるという事態に陥りがちです.
案の定,この日もちょこちょこ上りに呼吸が追い込まれて,苦悶の表情だったのだと思います.沿道のお父さんに,『笑顔,笑顔!!』と激励をうけてしまいました.(笑)去年も同じ場所で同じことを言われた気が….同じお父さんですかね?(笑)でも,そこで笑顔になれて少し楽になれました.(感謝)
さて,いよいよラスト2kmの激坂(と呼んでいいでしょう)が近づきます.ここまで来ると,今年も帰ってきたなと不思議な感慨が浮かびます.(笑) ラストエイドでメロンを取りそこねたところも去年同様で,感慨もひとしおです.(苦笑)クソ-,悔しい.
最終盤の2kmはひたすら上り.息つく暇もなく50m弱を上ります.12km部門のランナーは殆どの方が歩いているような状況,ハーフのランナーは走ってはいるものの目に見えてペースダウン.まぁ,最終盤でこの坂ですから無理もないですよね.マツロウも去年はぎりぎり走っていると言えるような速度でしたから.
今年は去年よりはスピードが出ていますが,それでもやっぱり遅い.万葉公園の園路に入ってからもカーブと登りの連続で,本当に何度も心が折れかけますね.そんなときに助けてくれるのは沿道の声援です.特に,万葉公園管理センターの前では『Gonna Fly Now』(いわゆる,『ロッキーのテーマ』)の演奏で後押ししてくれます.これが涙が出そうになるぐらい.一瞬涙腺が怪しかったのは内緒です.
苦しい苦しい上りを終えると,ついに栄光のフィニッシュラインです.今年もここまで来られた.感謝です.フィニッシュライン付近の計時では1時間36分台だったと思うのですが,ゴールしたタイミングは37分を回っていた気もしていました.結果は1時間36分35秒(ネット)でした.- FINISH後
『萩・石見空港マラソン全国大会』ではフィニッシュ後にも給水所があるので,しばし給水所前で休憩です.フルマラソンほどではないですが,普段の練習では味わえない疲労感.特に酸素不足が著しい.正常な酸素状態になるまでに少し時間が必要でした.
その後は鶏卵饅頭とアクエリアスを受け取り,着替えを済ませて会場をブラブラしました.帰りの運転もあるのでビールと唐揚げで祝杯というわけにもいかず,早めに会場を後にしました.駐車場までの道すがらも,最後の上りを上がってくるランナーが多数.応援がてら,駐車場までの道を歩かせていただきました.駐車場からの出庫などもスムーズでした.益田市内で渋滞に捕まってしまいましたが,その後は順調で19:30頃には帰宅.大満足の1日となりました.『萩・石見空港マラソン全国大会』はスタッフのみなさんが清々しく挨拶や声がけをしてくれますので,こちらも自然と挨拶をして清々しい気持ちになります.運営もスムーズでランナーとしては落ち着いて走ることに集中できる.そんな大会です.大会運営に携わっていただいた皆さん,そして日常生活の制限を受けながらも応援していただいた益田市民の皆さん,本当にありがとうございました.
- FINISH後
『萩・石見空港マラソン全国大会』ではフィニッシュ後にも給水所があるので,しばし給水所前で休憩です.フルマラソンほどではないですが,普段の練習では味わえない疲労感.特に酸素不足が著しい.正常な酸素状態になるまでに少し時間が必要でした.
その後は鶏卵饅頭とアクエリアスを受け取り,着替えを済ませて会場をブラブラしました.帰りの運転もあるのでビールと唐揚げで祝杯というわけにもいかず,早めに会場を後にしました.駐車場までの道すがらも,最後の上りを上がってくるランナーが多数.応援がてら,駐車場までの道を歩かせていただきました.

駐車場からの出庫などもスムーズでした.益田市内で渋滞に捕まってしまいましたが,その後は順調で19:30頃には帰宅.大満足の1日となりました.『萩・石見空港マラソン全国大会』はスタッフのみなさんが清々しく挨拶や声がけをしてくれますので,こちらも自然と挨拶をして清々しい気持ちになります.運営もスムーズでランナーとしては落ち着いて走ることに集中できる.そんな大会です.大会運営に携わっていただいた皆さん,そして日常生活の制限を受けながらも応援していただいた益田市民の皆さん,本当にありがとうございました.

- 後日談
少し気になっていたのは,スタートが遅れたことに対する措置です.スタートが37分遅れたので,制限時間がそのままだと厳しいのではないかと思っていました,Runnetなどで大会レポートを見たところによると,関門時間も繰り下げになったとのこと.よかったです.
それとは別に12km部門の折り返し誘導ミスもあったようですね.国宝松江城マラソン2024年でもファンラン部門の選手がコースを間違えるトラブルも有りましたし,複数部門がある大会は各部門のスタート時間にもう少し間を持たせてはどうでしょうか? スピード差の大きいランナーがコース上で入り乱れるのは危ないですし,誘導も難しくなると思うのですが…
交通規制の時間やランナーの待ち時間を考えると現在のような運用になるのでしょうか?大会運営の難しさですかね.いずれにせよ,全国の大会運営の皆さん.”お疲れ生です.”

マツロウ
今年も,『萩・石見空港マラソン全国大会』を満喫しました.来年も参加濃厚ですので,楽しみにしたいと思います.
スポンサー,運営,応援の皆さん,ありがとうございました.
この記事はここまでです.
お読みいただきありがとうございました.また,次の記事でお目にかかりましょう.
皆様の充実したランニングライフを願って.
|マツロウ
