このページでは,『国宝松江城マラソン2024』の参加記録をご紹介します.

マツロウにとっては『萩・石見ハーフマラソン全国大会(2024)』以来2回めのレース,初めてのフルマラソンで不安も期待もありました.ただ地元松江市の開催だったために準備や移動も楽でしたので,思いの外リラックスして臨むことが出来ました.

お祭り気分も味わえて,レースの楽しさも味わえて,大満足の1日になりました.それでもレース途中は本当に辞めてしまいたい,歩いてしまいたいという誘惑に何度負けそうになったことか.“なんでこんなに苦しい思いをして走っているのだろう?”という自分への疑問もわかなかったわけではありません.(笑)

それでも,あのとき歩かずに走り続けていてよかったと心の底から思います.走っているときは苦しいことも多いけど,最後の達成感は段違いというのがフルマラソンの醍醐味なのかなというのが初フルにしての感想です.

さて,出走記は長くなってしまいましたので3部構成にしました.このページは『出走記① -タイム編』とし,続きの2本は下部に関連ページとしてリンクを張っていますのでそちらも併せて御覧ください.

国宝松江城マラソン2024 出走記一覧

出走記① -タイム編

レースの公式記録とラップタイムなど.レースをどのように進めたかを数字の面から振り返ります.

出走記② -徒然編 前編

レースを時系列を追って振り返ります.メインはレース中の感情の動きやレース/コースの状況をマツロウの主観で振り返ります.

出走記③ -徒然編 後編

徒然編の後編.内容は徒然編前半に準じます.

レース前の目標と戦略

目標はサブ4

マツロウにとって初のフルマラソンとなる『国宝松江城マラソン2024』.『第17回萩・石見空港マラソン全国大会(2024)』の結果や日々のトレーニングの状態から,サブ4に照準を絞ることにしました.初フルにしては少し目標が高いと思いますが,トレーニングの経過からすると無謀というほどではないと思います.

夏場から秋頃にはあわよくばサブ3.5なんてことを考えていましたが,練習量が全く足りておらず流石に無茶だと自覚してのサブ4設定です.

それでも目標としては決して低くはない.さらに,レース本番の前週に会食等が重なったことで2kg程体重が増加していることも気がかりでした.

戦略はネガティブスプリット

皆さんはレース前に戦略やペース計画を立てますか?

マツロウは計画を立てるのが好きです.仕事でも勉強でも,目標を達成するためにアイデアを出して計画を立てるのが好きです.実行が苦手なのは内緒です(笑)

ですが,マラソンについては計画も何も,初めてだらけでまともな計画・戦略など立てようもありません.ネット上の情報もどこまで自分に当てはめていいものやら….とりあえず,Excel上で1kmごとのペース配分をして,サブ4に届きそうかとか数字あそびをしてみました.緻密な戦略により,Excel上ではサブ4達成です(笑)

でもそんなの,30km以上走ったことのない人間からすると,パラレルワールドの話でしかない(笑) 現実的な数字なのかはたまた無謀なのかの判断すらつかない.

そしてイロイロと考えて出した戦略が,“ネガティブスプリットでいく”でした.序盤は5’45″~6’00″/km程度,あるいは6’30″/kmでもいいから楽に行く.中盤から後半に身体の状態を見ながら可能な範囲でペースアップ.我ながらとんでもなく大雑把な戦略ですが,走り始めてしまえばどうせ頭は働かないのでこれで行くしかない.

というより単にDNFだけは嫌だから,脚と体力を温存しようと思っただけでした.あとは直前に,サブ4クラスのランナーはネガティブスプリットがいいという情報にたまたま触れた

さて,結果は如何に…

レース結果

サブ4を達成

結果から言えば,目標のサブ4を達成しました.しかも,戦略通り(?) ネガティブスプリットのおまけ付き!

いま思えば,前半に体力を温存しておくのは正解.逆にポジティブスプリットで貯金をする戦略だと,後半は脚が売り切れになった可能性が高いです.

公式タイム ‐ネットでサブ4,グロスは及ばず

記録証に記されたタイムは次のとおりでした.グロスでは届きませんでしたが,ネットではサブ4達成です.国宝松江城マラソン2024ではグロスタイムを公式記録にしているようですが,後方スタートのランナーにはそれはちょっと酷というもの.個人的にはネットタイムが大事だと思っています.

グロスタイム

4:02:13

ネットタイム

3:59:29

5kmごとの記録 ‐戦略通り(?)のネガティブスプリット

5kmごとの記録は次のとおりでした.国宝松江城マラソンでは5kmごとの記録がありますがグロスですので,ネットに計算し直しています.

距離
Distance [km]
時間
Time [h:mm:ss]
ラップ
Lap [h:mm:ss]
平均ペース
Avg. Pace [/km]
50:31:580:31:586’24”
101:00:320:28:345’43”
151:28:130:27:415’32”
201:56:010:27:485’34”
252:23:120:27:115’26”
302:51:270:28:155’39”
353:20:160:28:495’46”
403:48:520:28:365’43”
42.1953:59:290:28:374’50”
前半ハーフ2:01:562:01:565’47”
後半ハーフ3:59:291:57:295’34”

5kmごとの平均ペースを見ていくと,序盤5kmが特にペースが悪く,逆にゴール直前の40km以降が最もペースがよい区間となりました.40km以降はサブ4になんとか間に合わせようと必死だったこと,スタートから5kmは集団の中かつ体も温まっていなかったのが要因だと思われます.

10km以降,5’30″/km付近のペースで安定して刻めたのは練習の成果でしょうか.その中で,30~40kmの区間は体全体が重く,足の裏からふくらはぎ・ふとももまで固くなって痛み,精神的も我慢我慢の状態でしたので,15秒近くペースが遅れているのも納得です.逆にあの状態でよく15秒のペースダウンで済んだなというべきか.なんとか頑張れたのは,周囲の人と一緒に走っていること,沿道の応援あってこそでしょう.一人だったら歩いてしまっている自信があります.(笑)

ある意味ではこの30kmからのペースダウンも練習の成果(?)そのもので,距離を走る練習が足りていないことが如実に現れてるなと後になって思います.この後,反省を活かして距離を踏む練習をしたかと言えばしていないので,全く役に立たない振り返りなのですが.(苦笑) Pは好きですがDCAは苦手なのです.

レースを通して30~38kmぐらいの区間が精神的に最もキツかったです.サブ4に向けて気合を入れ直すか,諦めて無理のないペースで行くのか悶々としていた区間です.そんなに長いことウジウジ考えていたのかと思うかもしれませんが,残時間と残距離をみながらサブ4へのペースアップとDNFのリスクとを見極める.酸素が足りてない頭で考えて決断を下すのはなかなか難しい.

でも,この30~38kmぐらいまでを大きくペースを落とすことなくクリアしたおかげでサブ4の可能性が見え,残り距離も少なくなったおかげで40km手前から勝負に出ることが出来ました.5kmごとのペースではわかりませんが,実際には38kmを過ぎたあたりから再びペースを上げることが出来ています.

残距離というのは大事なもので,この残距離なら最悪でもDNFはないと思えると,精神的に楽になり勝負に打って出る事ができるようになるのだと思います.マツロウの場合はそれが残り3~4kmでした.

肉体的(特に脚)には35~40kmの区間が最もキツかったです.この区間は標高差30mと10mの2つのアップダウンが立て続けに訪れます.手元のアプリ(NRC)の記録では6’00″まで落ちたところもあり,終盤の上りは堪えるものがありました.

40km以降はサブ4に間に合わせるためにスパート状態で,最大で4’40″/km程度までペースが上がっていて,マツロウの能力から行くと完全にオーバーペース.息も絶え絶えという感じで,とにかく呼吸が苦しかったことしか覚えていません.また,最終盤で市街地に戻るといくつか交差点を曲がることになりますが,これが地味に脚にキツい.それでもなんとかフィニッシュラインを超えて,サブ4を達成.

レース後は呼吸困難と全身痛でのたうち回りましたが,それもこれも今となっては充実した思い出の一部とすることが出来ました.

マツロウ

辛かったし苦しかったけど,本当に楽しい大会になりました.この高揚感,達成感があるからこそ,日々の練習も頑張れるというもの.

こんな舞台を用意していただいた皆さんに心から感謝!!!


この記事はここまでです.
お読みいただきありがとうございました.また,次の記事でお目にかかりましょう.

皆様の充実したランニングライフを願って.
|マツロウ